香港旅行 (前編)

AM4:30までまで酒を飲み、モウロウとしながら荷造りをし、5:00渋谷駅へ。成田EXで爆睡。気づくと空港。酔ったまま出国手続きをし、飛行機に乗るなり再度爆睡。途中、機内食を食べたようだがほとんど記憶無し。気づくと香港。まさに電車で隣駅に来た感覚で香港入り。
曇っていたのと、空港が密閉されていて涼しかったので、たいした暑さじゃないと思い外に出た、その瞬間からジトーっと汗が出る。気温は28度、湿度は85%ほど。サングラスも曇るし、九龍まで運んでくれるバスまで100m程度歩いた位でもう汗だく。うぅ、気持ち悪い。とバスに乗ると気温が10℃位。汗をかいたこともあってか、さ、寒い..。(この気温の差にはこの旅を通して苦しめられることになる)
現地お笑いガイド、ベン・リーさんの案内の元、着きました、九龍(クーロンもしくはガウロン)。九龍というのは香港島とは別で中国本土にある九龍半島の先端。九龍城があったことで良く知られる。諸々の情報を統合すると、香港島よりも料理はあっさりしていて日本人好みの店が多いらしく、下町情緒溢れるストリートも数多くあるとのこと。
ホテルに荷物を置いたところで、ほとんど酔いも覚めていたので散歩がてら街を探検。ホテルのあるチムサーチョイを中心に4kmほど歩く。相変わらずの温度と湿度なのだが、お店の前を通るとものすごく涼しい。東京みたいにデパートの入り口は涼しいけどラーメン屋の前は別に、ってもんじゃなく、“どの店の前”も涼しい。よく見ると10坪程度の店の天井にエアコンが3台付いてたりする。中の気温はやはりきっと10℃以下だろうか..。恐ろしい。
街角の神棚の前で占いをするおばちゃんに話しかけたり、水道工のおやっさんに写真を撮らせてもらったりしたが、思ったほど英語が全く通じない。レストランでも英語が通じるのは数人。広東語で返されるのだが、この広東語、まったく理解できない。日本人でも知っている中国語「コンニチハ」。中国の公用語に一番近い北京語では「ニーハオ」だが広東語では「レィホゥ」。すでに全然違う。香港映画でしゃべっている中国語っぽいアレが広東語。町中あの言葉であふれかえっているのだが、聞くたび真似したくなるイントネーション。日本語は2種類(だったはず)だが、広東語は6種類とか7種類だとか。れぃほぅまぁ〜。
世界共通の味、コーヒーがおいしければ、スタッフの味覚も近いはずだろう、という短絡的な考えからカフェでおいしいお店情報収集。「Order.」と言ったら「Water.」が出てきた程のお互いの会話レベルを察したのか、近くにいた単身赴任(想像)の日本人の方が、いろいろ教えてくれる。曰く、香港においしい店なんか無い、と。初っぱなからどんよりした気分になりつつも、麺とワンタンのおいしいお店を教えてもらい、そこに向かう。
冷房のガンガンに効いた店内をさらに扇風機でかき回すという冷蔵庫状態の店内は思ったよりもこざっぱりしていて、決して清潔ではないが汚くもない。小ぶりのドンブリに米で出来た細い面とワンタン、牛肉が乗ったものが運ばれてきた。オリジナルのラー油をかけて食べる。お!ウマイ!最初がこれだったから、他にはどんなおいしいモノが待ち受けているんだろうと期待せずにはいられなかったのだが、後にも先にも一番ウマかったのがこの麺。夜は某レストランにてカニとかフカヒレとかそれらしい料理を食すが、値段の割にはそんなに...。日本の中華料理の方がウマイねぇ。ベン・リーさんも言ってたな。そういえば。日本のレストランの方がおいしいって。おいしかったという麺屋もそうだが、どの肉も八角(風味付けの調味料)のニオイがプンプンして、気持ち悪いくらい。どのごはんも、レストランの中も、町なかも、ずっと八角のニオイ。敏感になりすぎていたからだろうか、そんな感覚。もう、八角がキライになった。高い店ほど味付けも濃いし、食を求めて香港に行ってはいけません。
後で調べたら、「せっかくの高い料理なんだから調味料もたくさん使うに決まっている→味付けが濃い」という判断をするんだそうだ...。なんと短絡的な..。恐るべし香港人
(後半に続く)